谷山浩子SF101人コンサート IN HAMACON

ゲスト・オブ・オーナーの挨拶

ススム | モクジ
 このたびは、HAMACONという、なんかとっても恐れ多い感じのするものに指名していただきまして、本当にありがとうございます。恐れ多いので、夜になると自分の部屋のすみっこに行って、小さくなる練習に励んでいる毎日です。いいんでしょうか、わたしなんかがそういうエラソウな立場で参加しても(ヨクナイと言われても、もう引き受けちゃったけど)。
 ヨコハマ出身だということで選んでいただいたそうですね。そうです、私はヨコハマの出身です。根岸線山手駅から急な坂道をふたつ登って15分、北向きの窓からマリンタワーの見える、高台の家に住んでました。フェリス女学院(地元民はフェリスではなく、ふ・え・り・す、と一文字一文字しっかり発音する)の音楽教室でピアノ習いました。横浜少年少女合唱団にもはいってて、氷川丸の中で毎週土曜日に練習やってました。あの頃はまだ「みなとみらい」はおろか、ホテルヨコハマも、人形の家も、地下鉄も、横浜球場も、県民ホールもありませんでした。のんびりしててよかったなあ。
 などと思い出話をしている場合ではないのです。確かにヨコハマ出身ではあるけれども、わたしはSFの専門家ではなく、それどころかSFのよき読者でさえないのです(筒井康隆さんとバラードとブラッドベリくらいしか読んでない)。そんなヤツがなんでSF大会のゲストなのでしょう。と、二年前の浅草でも思ったんだけど、ウヤムヤなまま出てしまったんだ。基本的にウヤムヤな性格なのですね。申し訳ない気持ちでいっぱいです。
 コンサートは矢野徹さんと新井素子さんという非常に強力な感じのするおふたりが助っ人して下さるそうなので、心強いです。あとは会場をうろうろしてくればいいと言われたので、三日間うろうろしていると思います。

(記念プログラムブックより転載)
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